働き方改革

#13 教員の働き方改革③ 〜朝自習・朝の会・帰りの会不要論〜

45分の業務削減
ごりお
ごりお
2023年4月28日に働き方改革の進行度の速報値が発表されたけど、、、現場での働き方改革にはもう限界があるのでは、、、💦💦
まこ
まこ
その通り、すでに現場で可能なことには手を尽くされています。今、現場に必要なのは業務の『効率化』ではなく業務の『削減』。早急に進めなくては。今回は働き方改革において確実に効果が出る業務削減案を提案します!!

こんにちは!!まこです。

先生方いつも本当にお疲れ様です。前回は働き方改革のゴールを提案しました。生徒の学校滞在時間を8時間以内にするSTAY8♪です。今日はそれを実現するための具体的な業務削減案を提案します!参考になれば幸いです。早速行きます!!

まこ先生
まこ先生
この記事は次のような人におすすめ!

・全ての先生方

・働き方改革を着実に進めたい先生

改革の方法について悩んでいる管理職の先生

自治体の教員を確保したい教育委員会の先生

学校教育業界の人材獲得競争力を高めたい方

1日45分削減のインパクト

年間休日が18日増える!!

まず、1日45分削減がどのくらいのインパクトを持つか説明します。中学校でいうと1年間で生徒が学校に登校する日数はだいたい190から200日くらいです。190日と仮定して、

45分(0.75時間)×190日=142.5時間≒18日間の労働

教員の勤務時間は基本的に7時間45分(7.75時間)なので、142.5時間というのはだいたい18日分の労働時間です。だから1日45分間削減すると、1年間の休みが18日増えるのと同じなのです。とんでもない数字だと思います。1日のうち45分削減というのは、めちゃくちゃ大きなインパクトを持つと言うことを理解してほしいと思います。

朝自習(朝読書)・朝の会・帰りの会は無くすべし

まずはじめに、、、朝自習(朝読書)を行っている中学校は問答無用で無くさなければいけません。やった方がいいのはわかります。しかし、当たり前ですがやった方がいいこと全て行うことは無理です。朝自習については議論の余地はありません。朝自習を無くすだけで毎日15分早く帰れます。

続いて、朝の会・帰りの会についてです。小学校は児童の発達段階の観点から朝の会・帰りの会を行っても良い(行うべき)です。

2023年4月28日に速報値として中学校教員の1日あたり平均労働時間は11時間1分と発表されていますが、厳密には少なく見積もって11時間46分です。その45分間の理由は後日説明します。平日11時間46分労働が状態化しているブラックな状況ですから、全国どの自治体でも必ず朝の会・帰りの会は無くすべきです。大学にはすでに朝の会とかありません。(まぁ大学は必要ないですからね^^;)

やるべきとう意見があるのはわかります。しかし、授業や学校行事等、残すべき教育活動の優先順位と働き方改革の効果を天秤にかけて真剣に議論すれば、朝の会・帰りの会(高校のSHR)は優先して削除して早く帰るべきという結論に達するはずです。他に優先して削減できる教育活動はなかなかありません。何かを無くさなければ早く帰れるようにはならない状況です。業務の『効率化』では早く帰れません。文科省も教育委員会も勘違いしていますが、今必要とされているのは業務の『効率化』ではなく、業務の『削減』です。

また、ただ無くすのではなくて、生徒の自治的な活動として生徒だけで5分程度活動するようにするのがベストです。では、その方法案について解説していきます。

朝の会で行っていること・その中で必要なこと・改善案

①朝の会で行っていること

朝の会で行っていることは、学校やクラスによって特色があるかと思いますが、概ね以下のような内容です。

朝の会次第参照:埼玉県教育局東部教育事務所資料 朝の会・帰りの会の運営

②必要なこと

この中で必要なのは、4.連絡と5.今日の目標、たまに6.先生の話くらいです。出欠確認・健康観察はタブレット端末で行いましょう。コロナ禍からすでに多くの学校でやっていると思います。

3.今日の予定は教室後ろの連絡黒板に前日のうちに係が書いておけば良いです。特別注意が必要な連絡は4.連絡で係が伝えれば良いです。

5.は学級委員が1日の目標を1分程度で話します。

6.は必要に応じて。いつもいつも担任が話をしなくても良いのです。いずれ学級担任という制度も廃止に向かっていくべきです。

これらを毎日生徒たち自身でできるようにします。あくまで案なので少し形が変わっても、、、というか、もっと良いアイディアが浮かぶ先生方いらっしゃると思うので、もちろんちがう形で良いです。

学校行事等の連絡で多くの情報を伝えたい時は、担当の生徒(もしくは担当の先生)がロイロノートなどでシートを1枚作って生徒のタブレットに送信するなどします。生徒は家にタブレットを持ち帰ってそれを確認したり、朝学校で確認したりします。

生徒は1時間目開始10分前までに登校し、これらの朝連絡の活動を5分以内で行って1時間目に入ると言う流れで中学校以降は十分です。自分たちの活動として定着すると自治的な取り組みとして良い効果が得られます。

もちろん特別な配慮が必要な生徒もいるでしょう。そのような場合も同じ班の生徒にケアしてもらうなどすれば良いです。それでも難しいなら教員が介入します。

③改善案(朝の連絡司会原稿例)

①おはようございます。(おはようございます。)朝の連絡を始めます。

②係や委員会から特別な連絡はありますか。

→はい、〇〇委員会からです。今日は〇〇があるので昼休みに〇〇を持って〇〇に集合してください。(はい!)※

③今日の目標を学級委員はお願いします。

→はい。今日は〇〇があります。持ち物、時間に注意してきちんと責任を持って〇〇ができるように頑張りましょう。(はい!)

④先生から何かありますか。→特にありません。

⑤これで朝の連絡を終わります。1時間目の準備をしてください。(はい!)

※体育大会の練習についての連絡等、情報量が多くなる場合はロイロノート等のシートを1枚、生徒のタブレットに送信させます。質問が出るかもしれないので、なるべく前日放課後までに送って生徒が家で見られるようにするなど工夫します。

帰りの会で行っていること・その中で必要なこと・改善案

①帰りの会で行っていること

帰りの会次第参照:埼玉県教育局東部教育事務所資料 朝の会・帰りの会の運営

②必要なこと

この中で必要なのは、2.1日の反省と4.連絡必要に応じて5.先生の話くらいです。3.明日の予定は昼休みまでに後ろの連絡黒板に係が書けば十分です。翌日、特別に必要なもの等あれば4.で連絡させます。これらをその日の最後の授業後、5分以内で行って下校(清掃するなら清掃→下校)します。授業後に行うのはスムーズに終わらせるためと、担任の負担を軽くするためです。いったん休憩をはさむと長くなります。移動教室先でもできるようにします。担任がいなくても良いのです。授業担当が見守れば良いのです。担任から連絡がある場合は司会の生徒のロイロノートに送っておきましょう。

③改善案(帰りの連絡司会原稿例)

①それでは帰りの連絡を始めます。

②学級委員は1日の反省をお願いします。

→はい、今日は〇〇がきちんとできてとても良かったです。いろいろな取り組みの中で、これを継続していきましょう。

③何か特別な連絡がありますか。

→(例)はい、数学係からです。連絡黒板にも書いていますが、明日はコンパスを忘れずに持ってきてください。

④(あれば)先生からの連絡です。→司会のロイロノートに送った連絡事項を言わせる。

⑤これで帰りの連絡を終わります。

まとめ

今回は働き方改革に大きな効果が期待できる、というか効果が確約される朝の会・帰りの会削減案を提案しました。

提案しておきながら、なかなか学校に取り入れるのは難しいと理解できます。しかし、前述しました通り、効果はとても大きいです。

朝自習、朝の会、帰りの会が無くなれば毎日45分程度確実に早く帰れます。この『確実に業務が減る』というのが大切です。何度も言いますが、働き方改革には確実さが重要です。ICT活用による業務効率化には効果の確実性がありません。効果が出るまでに越えるべき高いハードルもあります。必要なのは業務の『効率化』ではなく業務の『削減』です。

ぜひ、朝自習、朝の会・帰りの会の削減案、検討してみてはいかがでしょうか。少しでも参考になれば幸いです。

先生方のワークライフバランスがより充実しますように。

ABOUT ME
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元中学校理科教師です! 全国の先生方、お父さん、お母さん、いつもお疲れ様です! 教員として頑張ってきたこと、楽しかったこと、悩んだこと、辛かったこと、、、いろいろな経験をもとに、ほんの少しでも皆様の役に立てるような情報を発信していきたいと思います! 訪問お待ちしております!